仕事でも日常生活でも、人と雑談が上手にできて、自分の言うことをしっかりと伝え相手のことも理解できる人になるというのは、人間としてとても大事なことです。コミュニケーション能力が高いということは、ビジネスを上手にまとめていくためにも必要なので、多くの企業は新しい人材を登用する際、業務上のスキルの高さはもちろん、人との付き合いがうまくできるかということをじっくりと見ます。コミュニケーション能力があると、取引先とうまくやっていけるだけでなく、社内の人間関係も上手に作っていけるので良い雰囲気を作れるからです。
多くの人は、コミュニケーション能力があるということは、しゃべりが上手というイメージを持っているものです。しかし、実のところコミュニケーションにおいて最も大事なのは聞き上手になるということです。誰でも自分の言うことをよく聞いてくれる人というのは好ましく思うものですので、聞き上手な人はその場の雰囲気を巧みに作ることができます。そして、その上で相手の話を基にして会話を盛り上げたり、話を深めたりできるようになると、その人との人間関係も深まっていきます。まずは聞くことからコミュニケーションが始まるという意識を持つことが大事なのだと思います。
私は仕事柄たくさんの人に出会いますが、中には自分はしゃべりが上手だという意識を持っている人と出会うことがあります。確かに、話は楽しく人を笑わせることが上手なのですが、その人との会話が終わった後はなんとなく疲れがどっと出てきてしまいます。また、たまに自意識過剰な雰囲気が出てしまって、あまり気分が良くない時もあります。やはり、会話というのはお互いの言葉のやり取りですので、一方的に話して面白いというのは、自己満足にしか過ぎないのでしょう。こうした状況を見ると、相手の言うことに耳を傾けて話を聞いてあげるということの大事さが分かります。
仕事では、こちらの言い分やPRをしっかりと話さないといけないこともありますが、大事なポイントの一つとしてその会話の雰囲気があると思います。いきなりこちらの言いたいことを話し始めても、両者の間に良い雰囲気ができていないとなかなか心に訴えるものとなりません。大事な要件の前には必ずちょっとの時間を使って雑談をして、特に相手方の話を聞くようにして、良い雰囲気を作ってから要件を切り出す方がずっと効果的であることに気づきました。
★聞き上手になるために/「聞き上手」になって仕事力を上げる、とってもシンプルな4つの方法